【政論】民主は良識まで“交代”か(産経新聞)

 政権の座につくとは、こういうことなのか。

 野党時代にあれだけ「政治とカネ」の問題に敏感だった民主党議員が、大臣になった途端、無批判に小沢氏の擁護を繰り返す。擁護のみならず、捜査批判や報道批判も厭(いと)わない。「政治とカネ」疑惑で野党時代の民主党議員は当時の政府・与党を追及した。それで閣僚を辞したり、議員バッジを外した人もいる。赤松広隆農水相が言うように「(政治的に)殺された」人もいただろう。

 政権獲得後、そうした人たちへの懺悔(さんげ)の気持ちが、ふつふつをわき起こってきたとでも言うのだろうか。今回の疑惑には「幹事長を信じている」(鳩山由紀夫首相)という理屈で、小沢氏に詳しい説明を求めようともしない。

 もちろん、小沢氏をめぐる疑惑の真偽がはっきりしない以上コメントしにくいことはあるだろう。だが、野党時代は「疑惑を指摘されて説明責任を果たすのは最低限の務めだ。それができない閣僚は職を辞すべきだ」(平成19年10月、鳩山幹事長=当時)「国民の目からこれだけの事件を覆い隠し平然としている首相ら与党の態度を厳しく訴えていきたい」(17年3月、岡田克也代表=同)など歯切れがよかった。「政治とカネ」の問題に常に潔癖な姿勢をとり続けた民主党はどこにいったのか。

 そもそも土地購入事件で民主党議員の多くが小沢氏から直接説明を受けたのは16日の党大会が初めてだったはずだ。小沢氏は検察の捜査を「納得できない」とし、「何ら不正なお金を使っておるわけではない」と潔白を主張したが、この説明に心から納得した議員は何人いただろうか。

 にもかかわらず、複数の閣僚は批判の矛先を検察の捜査手法やマスコミの報道姿勢に向けようとした。「(小沢氏が)潔白と言っている以上、しっかり説明責任を果たしていただきたい」(前原誠司国土交通相)という声もあるが、まだまだ少数派だ。

 FNNの世論調査では「小沢氏の説明に納得できない」との回答が89・5%に上った。民主党は、昔を思い出して自浄能力を発揮すべき時ではないか。政権交代とともに党の良識まで交代してしまったらお話にならない。(船津寛)

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